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最近、台風でもないのに大規模災害をもたらすような大雨に見舞われることが多いですよね。私の実家の近くには、過去何度か氾濫している大きな川があるので、台風や豪雨の時はいつも心配で連絡しています。
こういった災害レベルの大雨は“線状降水帯”が原因となる場合が多いみたいですが、線状降水帯とは、どのような現象を指すのでしょうか?梅雨前線やゲリラ豪雨とは、どのように違うのでしょうか?
私自身も知っているようで知らない言葉だったため、詳しく調べてみました。今回は“線状降水帯”について、分かりやすくお伝えしたいと思います。
近年増加している線状降水帯とは?
線状降水帯とは、多くの積乱雲が帯状に連なる現象のことで、激しい雨を降らせる積乱雲の集団が同じ場所に長時間居座り続けるために災害が起こりやすくなるそうです。
この現象は以前から起きていますが、線状降水帯という言葉が使われるようになったのは最近だとか。ただ、その発生頻度は年々高まっているので、線状降水帯に関する報道があれば、すぐに何らかの対策を取った方がいいでしょう。
線状降水帯による大雨はどのくらい続くのか?
1つの積乱雲はおよそ1時間で消滅します。ですから、積乱雲が1つだけであれば、雨はそんなに長続きしません。しかし、線状降水帯は積乱雲が次々と同じ場所を通過していくため、数時間も大雨が降り続いてしまうのです。
数時間って、具体的に何時間なのかなと思い、辞書で調べたところ「概ね2~3時間、もしくは5~6時間程度」と書かれていました。2~3時間と5~6時間とじゃ全然違いますよね。
でも、激しい雨が2~3時間も降り続くならば、災害が発生する可能性は十分にあります。万一の時に備えて、早めに安全を確保しましょう。
線状降水帯は梅雨前線やゲリラ豪雨と何が違うのか?
線状降水帯と梅雨前線やゲリラ豪雨との違いがイマイチよく分からないという人が多いのではないでしょうか?私もつい最近まで、これらの違いをきちんと理解していませんでした。なので、どんな違いがあるのかについて、分かりやすくご説明しますね。
■梅雨前線
5~7月頃に発生する停滞前線のこと。暖かい空気と冷たい空気がぶつかり合い、拮抗状態になるため、1ヵ月以上も雨や曇りがちな天気が続く。梅雨明け時は激しい雷雨が起きやすいけれども、比較的穏やかな雨が降り続くのが特徴。
■秋雨前線
8~10月頃に発生する停滞前線のこと。梅雨前線より雨量は少ない。弱い雨がしとしと降り続くのが特徴。ただし、台風が発生しやすい時期なので、大雨をもたらす場合もある。
■ゲリラ豪雨
局地的に積乱雲が発生し、猛烈な雨が突然降り出す現象のこと。狭い範囲で激しい雨になり、数十分から1時間程度で収まる場合が多い。
線状降水帯は多くの積乱雲が集まるため、ゲリラ豪雨とは違い、長時間にわたって大雨が降り続きます。梅雨や秋雨のような弱い降り方でもありません。
線状降水帯は強雨をもたらす積乱雲の塊ですから、ゲリラ豪雨よりもはるかに怖い現象だといえるでしょう。
線状降水帯が発生しやすい場所を知りたい!
線状降水帯のメカニズムはまだ解明されていないので、現時点では正確に予測するのは難しいそうです。しかし、以下の豪雨発生地域をご覧ください。
2012年 九州北部豪雨
2013年 秋田・岩手豪雨
2014年 広島豪雨
2015年 関東・東北豪雨
2017年 九州北部豪雨
2018年 西日本豪雨
2020年 熊本豪雨
※これらは正式名称ではありません。災害発生地域を分かりやすく表示しただけです。
線状降水帯は西日本で多く発生し、内陸部では起きにくいとされています。近年の発生地域を調べてみると、確かに西日本で起こるケースが多いようですね。
特に九州地方は狙われやすいのかなという印象を受けますが、線状降水帯は全国どこでも発生するため、油断してはいけないと専門家は警告しています。
ニュース等で線状降水帯の発生情報が少しでも入ってきたら、台風レベルの被害をもたらす可能性があるので、直ちに安全を確保しましょう。
まとめ
予測しにくいとされている線状降水帯ですが、発生情報を確認できるアプリも徐々に増えていますよ。
おすすめのアプリは「防災アラートPRO」と「ウェザーニュース」です。両方とも線状降水帯の兆候があれば、いち早く知らせてくれる機能を備えているとか。いざという時に役立つアプリだと思いますから、ぜひ活用してみてくださいね。