使いすぎは危険?加湿器が原因で部屋中カビだらけになるってホント?

風邪やインフルエンザ対策で部屋に加湿器を置いている人って、結構多いのではないでしょうか?

 

加湿器で空気の乾燥を防げば、風邪予防などに効果的なのは確かですが、別の問題が起きる可能性もあります。それは“加湿器によるカビの発生”です。

 

加湿器で部屋中がカビだらけになった。
加湿器本体にカビが発生した。

 

こういった悩みや相談をネットでよく見かけますが、加湿器を使わないと、空気の乾燥で喉や肌にダメージを受けてしまうので、どうしたらいいのか迷いますよね。

 

でも、実は加湿器の選び方や使い方によって、カビの発生をグーンと抑えることができるのです。加湿器が原因のカビに悩んでいる人には、今回の記事が参考になると思います。

 

恐怖の加湿器病とは?

 

あなたは加湿器病という言葉を知っていますか?

 

加湿器病とは、加湿器が原因で起こる病気を指し、加湿器肺炎とも呼ばれていますが、正式名称は「過敏性肺炎」あるいは「過敏性肺臓炎」だそうです。

 

加湿器を不衛生な状態で使用すれば、雑菌やカビが水蒸気と共に空気中に放出されます。それらの有害物質が呼吸により体内へ入り込み、肺の炎症を引き起こしてしまうのです。

 

主な症状は咳・たん・息切れ・胸の痛み・発熱・悪寒・呼吸困難など。風邪に似た症状ですが、過去に死亡事例もある恐ろしい病気のため、すぐに医師の診察を受けて、適切に対処しなければなりません。

 

また、よく耳にする「レジオネラ症」も加湿器の使用でかかりやすいのだとか。レジオネラ症は発生率が低いとされていますが、免疫力の低い乳幼児や高齢者がかかると、急激に症状が悪化して、命を脅かす危険性もあります。

 

加湿器を使用する場合は、雑菌やカビの温床とならないように、頻繁にお手入れしてくださいね。

 

最もカビが生えやすいタイプの加湿器は?

 

加湿器の種類は、超音波式・気化式・蒸気式の3タイプに分けられます。さらに、それぞれの特徴を併せ持つハイブリッド式というのも販売されていますよ。

 

■超音波式
タンクの水を霧状に放出するだけのシンプルな加湿器。単純構造なので、本体価格や電気代が安い。小型でおしゃれなため、置き場所に困らないというメリットもあるが、タンクの水は加熱処理されず、雑菌やカビも水と一緒にそのまま吹き出してしまうのが最大の難点。

 

■気化式
水を気化しながら加湿する方式なので、室内に雑菌やカビが放出される可能性は低い。ヒーターを使わないため、電気代が安いのもメリット。ただし、運転時の音や本体サイズは大きい。

 

■蒸気式(加熱式・スチーム式)
水をヒーターで加熱処理した後に噴霧するタイプなので、室内に雑菌やカビが放出される可能性はほとんどない。衛生的な加湿機能を重視する人におすすめ。デメリットは価格や電気代が高いこと。サイズが大きいのもネック。

 

これら3タイプの中で、最も雑菌やカビが発生しやすいのは「超音波式」の加湿器です。

 

逆に一番カビが発生しにくいのは「蒸気式」ですが、水の加熱処理により本体が高温になるため、小さいお子さんやペットがいるご家庭には不向きかもしれません。

 

おすすめは「気化式+蒸気式」のハイブリッド型です。

 

ハイブリッドにも、超音波式と蒸気式の組み合わせだったり、気化式と蒸気式の組み合わせだったりと、様々な機種があるので、購入時に店頭やカタログで必ず確認しましょう。

 

ハイブリッド式は水を完全に煮沸するわけではないのですが、雑菌やカビをある程度は抑制できるため、安心して使えると思います。

 

カビが生えにくくなる!加湿器の正しい使い方について

 

室内に雑菌やカビを撒き散らさないためには、加湿器をどうやって扱えばいいのでしょうか?加湿器を清潔に使用し続けるポイントをお伝えしますね。

 

①タンクの水は毎回交換する。

 

加湿器のタンクには、使う度に新しい水を入れてください。古い水に継ぎ足してはいけません。また、タンクに水を入れっぱなしにすると、雑菌やカビが増殖してしまいますので、使わない時は必ず水を全部捨てましょう。

 

②適切な場所に置く。

 

適切な場所とは、加湿器の水蒸気を効率良く拡散できる“部屋の中心”や“エアコンの真下”などです。窓・出入口・家具・電化製品等の周辺には、加湿器を置かないように!窓付近はカビの大好物である結露の原因になりますし、出入口は水蒸気が室外へ逃げてしまいます。家具や電化製品も湿気に弱いですから、気をつけてくださいね。

 

③就寝時は消す。

 

夜中もずっと加湿器をつけたままにすると、湿度が上がりすぎるため、結露の原因になってしまいます。寝る時にスイッチを消すか、就寝後1~2時間くらいで自動的に消えるように、タイマーを設定しておきましょう。

 

まとめ

 

加湿器はそもそも絶対に必要な家電というわけではなくて、不要な場面で使うことにより、カビの発生を引き起こしてしまうケースもあるのです。

 

例えば、石油ストーブやガスストーブを使う場合は必要ありません。石油やガスは燃焼の際に水蒸気が発生するからです。

 

ただし、エアコン使用時は加湿器を使った方がいいでしょう。暖房で温度が上がると、湿度は反対に下がるので、体調不良につながる恐れがあります。

 

結論ですが、やはり加湿器の使いすぎは良くないみたいです。部屋中がカビだらけにならないように、加湿器はつけっぱなしにしないでくださいね。